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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

過ぎ去りし日の ・・・

ここ何年かランブリング・レコーズさんのカタログの多くにレコーディングとマスタリングで関わっています。レーベルの担当者やアーチストさんとのチーム・ワークも毎回楽しく、きちんと自分の足跡を残せて、思い入れのある作品を数多くリリースしてきました。 特に今年は春にやった FONTE や Arthur & Sabrina などブラジル音楽との出会いが印象的ですが、その Arthur & Sabrina「バラとひまわり」に続く堀内隆志さんのプロデュース作第2弾、黒木千波留「過ぎ去りし日の ・・・」がリリースされました。 僕はマスタリングをしています。

ランブリング・レコーズ

http://www.rambling.ne.jp/

このアルバムは黒木さんのオリジナル楽曲とヨーロッパ映画のサウンドトラックを新たにアレンジした、ピアノ・ソロを中心とした静かで美しいアルバムです。 選曲と曲順が絶妙で、トータルで一枚のサウンドトラックのような印象です。

ピアノの他に黒木さんのプログラミングによるシンセやパーカッションが少し入っています。 また、ゲスト・ヴォーカリストとして吉田慶子さんとパスカル・ヴァントュレリさんが参加、素晴らしい存在感とバランスでこのアルバムを彩ります。
レコーディングとミックスは黒木さん自身が担当、マスタリングの日はレーベルの担当者と黒木さん、そして堀内さんがここ Studio CMpunch に来てくれました。 実はマスタリングは一回では OK にならなかったのですが、サウンドではなく曲間を修正するための日程を追加で設けるといった素敵なこだわりでした。

Tube Delay by Softube

11月

君の歌

Mellowmuse Vintage Bundle

ON FIRE

10月

うたのゆくさき

煩悩 108

Aoyama Folk Ways

9月

A STAR LIGHT IN MY LIFE

Decapitator

8月

Japan Fire 4

天国のような霧

Speak Louder !!

アルバムに一番大事なのはもちろん素晴らしい楽曲とアーチスト・パワーだと思いますが、プロデューサーの企画力・ブッキング力、そして僕らエンジニアやレーベルのサポートなどが表裏一体となって力と気持ちを合わせると、時に「足し算のマジック」としか言いようがない、素晴らしい作品として形になるのです。
マスタリングはいつものような感じで特に変わったことはしていません。 MS マスタリングによる奥行き感は若干拡げ気味に仕上げ、上品な雰囲気作りに貢献できたと思います。


僕は特に最後の3曲、中でも「二十歳の恋」が大好きなのですが、残念ながらパスカルさんはこのレコーディングの2週間後に急逝してしまったのです。 完成したトラックやアルバムを聴くことなく … 。 何かを悟ったかのようなパスカルさんの歌声は胸をしめつけられるような美しさ、心からご冥福をお祈りします。


ジャケットの素敵なイラストは「バラとひまわり」に続いて福田利之さんの描き下ろし、このアルバムはぜひともスピーカで流し、その部屋の空気そのものが澄んでいくのを実感してほしいですね。
ぜひ聴いてください!