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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。 |
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RS124 |
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プラグインの紹介は久しぶりになります。 |
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Abbey Road Plug-ins といえばコンプ・リミッターである TG12413 がよく知られていますね (写真下)。 その他8kHz のみをプラスすることしかできない RS135 を含む Brilliance Pack も僕はよく使っています。 |
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扉写真にあるように、RS124 には3つのモデルがあります。 エディットできるパラメータは共通で、コンプのかかり具合が違うようです。 デフォルトでインサートされる 60050A と 61010B はバス・コンプとして使うのに適していて、アタック・タイムとリリース・タイムが3倍速い設計となっている 60070B はチャンネル・コンプに適している、とマニュアルには書かれています。 使ってみると確かに3つどれも微妙に違いますが、バス・コンプうんぬんというよりは好みで使い分ければ良いと思います。 |
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TG12413 もひじょうに素晴らしいコンプ・リミッターでミックスでは必ず使うコンプの一つですが、この RS124 は TG12413 とはだいぶコンプ感が違います。 元の音とはまったく違うサウンドとなり、とにかくオケによく馴染みます。 馴染んでいるのに存在感はあるという、不思議な質感です。 雑誌のレビューなどで「ヴィンテージ・コンプの魅力はなんといってそのかかり具合、ナマってる質感だ」などと書かれているのが今まであまり理解できてなかったのですが、この RS124 を試した時、なるほど、と理解できました。 確かにこれは「ナマってる」としか言いようがありません。 |
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The Marima-Duo のミックスでは、マリンバのオン・マイクの低音部にこの RS124 を使いました。 しかし、やはりタイム感のコントロールが難しかったので一旦外したのです。 すると、アーチストさんから「聴きやすくなったけど、何か寂しい」との指摘が … 。 低音部のオン・マイクなので重要度としてはさほど高くないはず、全体のサウンドの5%くらいの存在感だと思いますが、 RS124 をかけるのとかけないのとではだいぶ違って聴こえたのです。 というわけで、再度 RS124 をこのトラックにかけ、よくチェックすると他のトラックにかけた TG12413 もかかり始めに違和感がある時があったため、ヴォリューム調整や Hold の調整をして違和感をなくしていきました。 |
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そんなわけで、他のコンプより少し扱いずらいですが、この独特の質感はかなり素敵ですよ。 あまりに元音と変わってしまうので、ヴォーカルやベースやキック・スネアなど重要なトラックにかけるのではなく、さりげない役割のトラックにかけると面白いと思います。 もちろん重要なトラックにかけても良し、その場合は元音を別トラックにコピーし、両方の音を混ぜると良いと思います。 |
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