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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

Welina 〜祈りとともに〜

あの日から2ヶ月半が過ぎました。
新年度になり、GW が過ぎ梅雨入りを迎え、しかし1年前、いや3ヶ月前とはまったく違う状況の中生きています。 復興への道のりはまだまだ長いものになるでしょうし、これから先いろいろな動きが社会に現れると思います。 月並みですが「今自分にできることを精一杯頑張る」という思いの下、ようやく以前と同じモチベーションで仕事に臨めるようになりました。

今回紹介するのは、石川優美 and Pono Lani「Welina 〜祈りとともに〜」、チャリティー・アルバムです。
優美さんとは今のデュオの前にやっていたハワイアン・コーラス・グループ Aloha Sisters の頃からの長いお付き合い、僕が手がけるアルバムとしては通算5枚目になります。 唱歌の「ふるさと」、ハワイのトラディショナル・ソングが2曲、そしてオリジナル・ソング6曲の全9曲収録です。

石川優美 and Pono Lani

http://www.geocities.jp/yumi_alohasisters/

たたえつくせなき

Japan Fire 5

5月

Voyage

金沢出張

4月

Make Us One

がんばろう、日本!

3月

Vintage Aural Exciter

KAREN ROCKS

新しいリヴァーブ

Wild Frontier

2月

西海岸 AOR コネクション

機材周りの大掃除

石川優美 and Pono Lani 名義の夫婦デュオになってからはレコーディングとミックスをご主人の Pono Lani こと進一郎さんがやっています。 アーチストさんが自らミックスを行う利点としては、自分の思い通りのサウンドをマイペースでとことん追求できる、ということです。 DAW 環境の発達した昨今この傾向は顕著ですが、マスタリングを僕が担当し、その時にミックスでのちょっとしたアドバイスをする、こういったコラボレーションがこれからの主流になっていくのでしょうね。

しかしながらこのアルバムには、1曲だけ僕がレコーディングから全てやっている曲があります。 アルバム・タイトルとなっている「Welina」、この曲は昨年上梓した僕の著書「レコーディングの教科書」の制作をお手伝いしてもらった時の録音です。 通常ポピュラー系のレコーディングは大きくないスタジオで録ることが多いですが、クラシックを録るようなホールでポピュラー系の録音をしたらどういう音になるのだろうか、という実験を企画し、大泉学園のゆめりあホールで録ったのでした。 詳しい様子は本に書いてありますが、ホールでのレコーディングということで当然一発録り、ヘッドフォンでのモニターもしていません。
これが予想通り実に素晴らしい音で録れ、めでたく今回が初お披露目です。 ギターとヴォーカルそれぞれにオン・マイク、そしてオフ・マイクと吊りマイクによるアンビエンス、他の曲と明らかに違う質感で歌が聴こえます。 どちらが良い、ということではなくこういったやり方もあるよ、アルバムの中に1曲くらいこういうスタイルの曲が入ると幅が広がって面白いのでは、という趣旨でやってみたのですが、ねらい通り良い効果になっていると思います。

CDは 1,000円、売り上げを全て寄付できるよう、流通を通さず手売りとホームページでの通販のみです。 ありがたいことに反応も良く、嬉しい限りです。

僕と同じく Aloha Sisters からのお付き合いの菅野一成さんが今回もアートワークを担当、「ぜひ、子どもの笑顔を!」という願いが込められています。