★ welcome to this page daisy <kuzumaki.net

このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

たたえつくせなき

ゴスペルに続いて今度は賛美歌のレコーディングに行ってきました。
メゾ・ソプラノ歌手 秋山雪美さんのアルバム「たたえつくせなき」、クラシック系ということでホールでの録音です。
年明けの打ち合わせの時にいくつかホールを下見に行き、結局大泉学園駅そばの ゆめりあホールを選びました。 何度かレコーディングでも使っていますし、僕のレコーディング本にも登場します。 ホールの担当者だけでなく駐車場の係りの人も顔見知り、事前の打ち合わせもスムーズに進みました。

録音は10日、一日置いて12.13日の3日間でした。
今回のアルバムは瞬きの詩人として知られる水野源三さんの詩に川口耕平さんが作曲した曲を集めたものです。 歌曲なのでピアノ伴奏ですが、歌ではなく詩の朗読の部分もありました。

ゆめりあホールはキャパ 176 席の小ホール、扉写真がステージから見たホール全景です。 隠れてますが、階段を上がった下手サイドにレコーディング・スペースを作りました。 続いて写真左下がマイキング全景、斜めになっているので見づらいかもしれませんがセンターに RODE の真空管マイク K2、ピアノには RODE のステレオ・マイク NT-4 (写真右下)、ステージの一番客席寄りにオフ・マイクとして audio-technica AT4040 をペアで立て、そしてホール備え付けの SANKEN の三点吊りマイク、合計7ch です。
どのマイクがメインになるかというとやはり吊りマイク、一番バランスが良く、適度にホールの響きも入った状態の音が入ります。 場合によっては AT4040 の方をメインにしますが、そこにオン・マイクになる K2 の音を少し足すと、歌の定位がハッキリします。 ピアノに使った NT-4 はほんのり足す、といった感じです。

Japan Fire 5

5月

Voyage

金沢出張

4月

Make Us One

がんばろう、日本!

3月

Vintage Aural Exciter

KAREN ROCKS

新しいリヴァーブ

Wild Frontier

2月

西海岸 AOR コネクション

機材周りの大掃除

1月

下の写真は K2 の電源ボックス、ここには K2 からの5ピン・ケーブル、ボックスからの XLR ケーブル、そして電源ケーブルが繋がるわけですが、この写真のようになるべくそれぞれのケーブルが交差しないようにセッティングするとノイズの低減になります。 K2 は指向性が3段階ではなく無段階、例えば単一と無指向の中間なんていうセッティングができ、これがまた素晴らしいサウンドなのです。 今回はほぼ単一、ちょっとだけ無指向寄りにしました。

クラシック系のレコーディングの時は演奏者はヘッドフォンは使わず、普段と同じスタイルで演奏してもらいます。 1曲につきだいたい2〜3テイク通して録り、さらに部分的に何ヶ所か録ったりして、それを後日確認してテイクを作っていくのです。 テイクが違うとテンポが揺れてうまく繋がらないのでは、と思われがちですが、同じ日の同じ時間帯に演奏しているテイクは、だいたいほぼ同じテンポになっているのです。
僕はヘッドフォンをしてたり外して生音を聴いてたりですが、レコーダーのタイムをメモし、そのテイクが良かったかどうかも簡単にメモして後で参考にします。


時間はたっぷりあったので、各曲とも複数の良いテイクが録れました。 僕はしっかり演奏を聴いていないといけないのですが、詩といい曲といい、そしてもちろん演奏も素晴らしく、ついつい聴き入ってしまいました。
この後テイク決めをして、そしてミックスへと進みます。

写真はレコーディング終了後のみなさん、左から秋山さんのお姉さん、伴奏の石上洋子さん、そして秋山さんです。
おつかれさまでした♪