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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。 |
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Voyage |
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青木カレンさん6枚目のアルバム「Voyage」がランブリング・レコーズよりリリースされました。 僕はマスタリングをしています。 |
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青木カレン |
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http://www.rambling.ne.jp/artist/karen/ |
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今までのカレンさんのアルバムは曲ごとのコラボレーションというスタイルでした。 前作「By My Side」からアルバムまるごと一人のプロデューサーが担当するスタイルとなり、そして今作はその進化形とも言えるスタイルをとっています。 ヒット・メイカー今井了介さん、そして次世代を担うギタリスト渥美幸裕くんとの三つ巴なのです。 曲によって今井チーム・渥美チームに分かれての制作になっていて、アルバム全体のプロデュースは今井さんが担当しています。 |
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そんなわけで、いろんなスタイルの曲があり、オケも打ち込みメイン、ジャズ・バンド、打ち込みと生楽器のハイブリッドな融合、さらにはギターのみの曲もあったりということで、やはりマスタリングはたいへんでした。 いつものように先にミックス済みのデータをもらい、api 3124+、JOEMEEK SC4 といったアウトボードと PSP Vintage Warmer などをかけながらある程度音量を揃えるところまでは一人で仕込みます。 マスタリングには今井さん、渥美くん、そして今井チームからレコーディングとミックスを担当したエンジニアさんが2人、そしてカレンさんとランブリングのNさんが来訪、総勢6名で臨みました。 |
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通常アルバムのマスタリングには4〜6時間程度かかります。 今回は1曲ずつがまったく違った形態なのである程度時間がかかるだろうとは思っていましたが、なんと12時間以上、翌日の朝までかかりました。 |
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そんなことをしていきながら完成していったこのアルバム、いろいろなマスタリング・テクニックを使っています。 オープニングであり一押しトラックでもある「Skindo-Le-Le」はまったくマスタリングをせず、「English Man in NY」では L3 の調整による音圧のコントロールのみだったりもしますが、曲中でプラグインのオートメーションを書いたり、音量・音圧の微調整を細かくしたり、自分のスキルを最大限投入した「21世紀のマスタリング」と言えると思います。 |
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カレンさんやランブリングとは元々良いお付き合いをしていましたが、この時期一緒に過ごすことにより、さらに「チーム感」が深まったと思います。 このアルバムのことは一生忘れないでしょう。 |
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最近ではアップロードしたデータで確認するということも増え、ファイル名は単純に曲名だけでなく、_110315 というように作業した日付がわかるようにすることが多いです。 しかし僕の場合は最終ファイルもしくはフォルダには「Final」と付けたいのです。 今回何度もアップロードによる重ね、これで終わりだろうという最終ファイルは「Mastered Final」というフォルダに入れてアップしました。 しかしながら、凝り性のカレンさんからもし可能ならもう1ヶ所、ほんとに細かいんだけど直してほしい、という連絡が入り、結局そのフォルダは Final ではなくなってしまい、最後の最後にもう一つフォルダを作りました。 アルバム・タイトルをアレンジし、そのフォルダ名は「Long Voyage」にしました。 |
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