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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

KAREN ROCKS

シンガー 青木カレンさん、ただいま6th.アルバム「Voyage」を4月にリリースすべく制作中ですが、それに先がけ企画盤が2枚、ランブリング・レコーズよりリリースされました。

青木カレン

http://www.rambling.ne.jp/artist/karen/

まずは扉写真の「KAREN ROCKS」、これはヴィレッジ・ヴァンガード限定の企画盤でロック系のカヴァー曲9曲を収録、内訳は初期のアルバム2枚から「Smells Like Teen Spirit」「Englishman in New York」など2曲、未発表のリミックスが2曲、そして新録が2曲となっています。 僕がマスタリングを担当、初期の曲はミックスしたデータに戻り、マスタリングを新しくやり直しています。

このアルバムはカレンさんとヴィレッジ・ヴァンガード刈谷店の名物店長 石本さんとの出会いから生まれ、石本さんはライナー・ノーツも手がけています。 この文章が素晴らしく音楽愛に溢れていて、あぁ同じ熱い思いを持っている人がここにもいるんだなぁ、と嬉しくなりました。
ベスト盤が当たれば右にならえ、アイドル・グループが当たればこれまた右にならえ、そして近年空前のブームとなっているカヴァー盤、これらに対してはっきりとアンチテーゼを示し、「オレたちは違うぜ!」といい加減誰かが言わなければいけないのです。
レコーディングという行為は僕の大好きなチーム・ワークなのですが、レコーディングだけでなく、CDを作るという行為そのものもやはりチーム・ワークで、関わる者みんなが同じ方向を向き、熱と魂をそこに注いだ時、素晴らしいアルバムができるのです。 今回この「KAREN ROCKS」をマスタリングしながら、あらためてそのことを実感しました。

新しいリヴァーブ

Wild Frontier

2月

西海岸 AOR コネクション

機材周りの大掃除

1月

謹賀新年

プレイバック 2010 - 10月〜12月

プレイバック 2010 - 8月〜9月

プレイバック 2010 - 6月〜7月

プレイバック 2010 - 4月〜5月

プレイバック 2010 - 1月〜3月

PianoVerb

12月

MAGNETIC

Disco & Soul !

企画盤であるということと、ロック系の曲ばかりということで、マスタリングでは少し思い切ったサウンドにしています。 昨年末から、マスタリング時の一番最後のプラグインには Waves L3 ではなく Slate Digital FG-X (写真下)を使っていて、今回もこれが大活躍しました。 これはマスタリング用のプラグインと明記されていますが実に素晴らしく、これ一つで幅広い音作りができます。 僕の場合はここに至るまでに10コほどのプラグインを通っていて、それらでアルバム全体のカラーを作り、さらに必要に応じてこの FG-X のいくつかのパラメータを曲ごとに少しずつエディットしていくのです。 今回のようなコンピ盤にはこの方法がジャスト・フィット、特に FG-X 上段のコンプのアタックとリリースをエディットしていくことによって、それぞれの曲にもっとも理想的なさりげないコンプ感を演出しつつ、アルバム全体でのカラーもバラバラにならないようにできたと思います。

続いてもう1枚は TSUTAYA レンタル限定で「Voyage EP」、これは文字通り新作「Voyage」の予告編のような位置づけです。 「Voyage」に収録される新曲2曲と初期のアルバムからカヴァー曲3曲の計5曲入り、ここにも「Englishman in New York」が収録されていますが、もちろんこの EP に合わせて「KAREN ROCKS」とは違うマスタリングをしています。

ぜひ聴いてください!