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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

レコーディング本

日記で何度か書いていますが、一昨年の「マスタリングの全知識」、昨年の「ミックス･テクニック 99」に続く３冊目の本「レコーディング本」(仮題) の制作をしています。 今までの２冊はわりと短期間で作り上げましたが、今回は昨年末からいろいろとじっくり考え、２月から少しずつ動き出しました。 今回ももちろんリットーミュージックさんから、６月中旬頃の発売を目指しています。

そもそもこういったレコーディング系、しかも DAW に的を絞りつつ、わかりやすい本というのがほとんどなかったので企画してみたわけですが、僕の本の一番の特徴として、実際に商品になったCDの中からマスタリング前後の音を聴いたり、ミックス途中の音を聴いたり、というのがあります。 通常聴くことのできない部分ですし、みなさんひじょうに興味を持ってもらえると思うのですが、それをやるにはもちろんアーチストさんの協力が欠かせないわけです。 今回のレコーディング本でも同じ趣旨でやっていて、さらにレコーディング本なので普段できないいろいろな実験を企画してみました。 その内容に関して詳しくはまだ書けませんが、今回今まで以上に多くのアーチストさんに協力してもらうことができ、２月から何度かスタジオやホールでこの本のためのレコーディングをしています。 今日は協力してくれたアーチストさんを簡単に紹介します。

まずは YOSHI-LOWS、僕の名前を冠したユニットですが(笑)、これは学生時代の親友のバンド WATER が母体で、企画ものの時にこの名前を使っていて、なんと今回15年ぶりくらいに再結成しました。 以前録った時のように、僕が務めていたスタジオ･ラウム 338 で全員で一発録音、とても楽しかったです。 ドラマー吉田太郎君にはそれとは別にドラム録りノウハウ、みたいな企画でも手伝ってもらいました。 扉写真左から宮永治郎(ギター)、鎌田雅人(作曲、キーボード)、下の写真左から吉田太郎(ドラム)、僕を挟んで二宮佑介(お手伝い)、金津亮(機材協力 from audio-technica) といった面々です (敬称略、写真に写ってませんがベーシストは中川量)。

続いて３月には深沢の aLIVE Recording Studio でシンガー曾我泰久さんとレコーディング。 ソロ･デビュー20周年を記念してベスト盤を作ることになり、そこに僕の本が連動、普段のレコーディングでは基本的に全ての楽器を曾我さんが演奏･プログラミングしていましたが、今回は以前曾我さんがジャニーズ時代に組んでいたバンドのメンバーと録音。 このメンバーが凄い、下の写真左から松原秀樹さん(ベース)、長谷部徹さん(ドラム)、僕を挟んで曾我さん、小野澤篤さん(アレンジ、ピアノ)という超豪華ラインナップです。 「このメンバーと一緒に音を出すのは大人になってから初めてだなぁ」というコメントが時の流れを感じますが、みなさんが今までの人生でいろいろあったことをそれぞれ消化し、この日の演奏で気持ちを一つにしたのがわかる素晴らしい演奏でした。 徹さんの曲始めのカウントの声だけでも感動できます。 このレコーディングは引き続き行っており、夏ごろの完成を目指しています。

そして今月は大泉学園にある ゆめりあホールでレコーディング、ここには４組のアーチストさんに集まってもらい、実験レコーディングをしました。 まずは紫園香さん(フルート)、菅野万利子さん(ピアノ)、３年前にレコーディングした紫園さんのアルバム「Born Again」のチームを再現すべく、調律の名取孝浩さんも集まってくれました。 左下の写真の左から名取さん、菅野さん、僕を挟んで紫園さんです。 その後菅野さんのアルバム制作もお手伝いしています。
そして今回唯一今までレコーディングを一緒にしたことがない、つまりは初顔合わせ、ギタリスト ミチヤ君とシンガー ソンエさんのデュオ、友人の結婚パーティでミチヤ君の演奏を観て感動、その場で声をかけお友達に(^_^;) いずれレコーディングなどもお手伝いする予定です。 レコーディング風景もどうぞ。

続いて石川優美 & Pono Lani のお二人 (写真左下)。 優美さんとは６年前に Aloha Sisters のレコーディングで知り合ってからのお付き合い、グループは現在活動停止中で、メンバーはそれぞれの活動をしています。 優美さんはおととし 石川優美 & Pono Lani 名義でアルバムをリリース、僕もマスタリングをしています。 一緒にレコーディングするのは５年ぶりでした。

そしてまたまた登場、曾我泰久さんのピアノ弾き語り (写真右下の２枚)。 あの名曲を本人も久々のホールでのピアノ弾き語りです。
今回、僕の本ということで普段は一緒に写らないのですが、ずうずうしくみなさんと写真を撮らせてもらいました (^_^;)

その他にも昨年以降レコーディングした作品の中からいくつかを本で使わせていただいています。 女性合唱団 Brilliant Harmony、クラリネットとアコーディオンのデュオ audace、マリンバ･デュオ The Marimba-Duo、おわかりのように、かなり幅広いジャンルのレコーディングのノウハウを余すところなく伝える本になる予定です。

本のための収録はこれで全て終了、現在は音源の編集やミックス、それから中身の制作に入っています。
なんとなくこんなことできたらいいなぁ、と考えた企画がほぼ全て実現、みなさんの友情に感謝です。 かなり読み応えのある本になると思いますよ。

楽しみにしていてください！