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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。 |
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puff up レーベル |
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Vivid Sound さんの3月の新譜の中から僕がマスタリングをしている2タイトルを紹介します。 今回から始まるシリーズ、puff up レーベルの傑作完全復刻第1弾です。 |
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VIVID SOUND |
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洋楽・邦楽問わず、名盤を毎月リリースしています |
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http://www.vividsound.co.jp/ |
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puff up レーベルは、90年代初頭、当時はほとんど知られていなかったクレツマー・ミュージックから、音楽の1ジャンルとはまだ考えられていなかったチンドン、音響派の先駆けともいえるインプロヴィゼイションなど先鋭的でしかし普遍的な音楽を、良質な総合作品として世に生み出したパイオニア的レーベルです (Vivid のサイトから抜粋)。 参加しているアーチストやミュージシャンのほとんどは今では大御所的存在になっているという、まさに伝説のレーベルなのです。 |
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復刻第1弾の最初の1枚は故 篠田昌已のソロ作品「COMPOSTELA」(扉写真)、オリジナルのリリースは90年、クレツマー・ミュージックから、チリの演劇人ヴィクトル・ハラの作品、そして韓国民主化運動の歌「プリパ」(原曲は南北戦争時の「ジョニーが凱旋する時」)のチンドンでの演奏など民族的かつ政治的なサウンドです。 このような作風の音楽をあえて日本人が演奏する、前衛的かつポップに昇華することによって、最終的に日本人らしさが現れる、ということなのでしょうか。 |
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続いて2枚目はこれも故人となってしまいましたが、飯島晃の名作「コンボ・ラキアスの音楽帖」(写真下)です。 これもオリジナルのリリースは90年、基本的には飯島さんのアコースティック・ギターによるソロ作品です。 全21曲と一つ一つの曲は短く、いくつかの曲をまとめて組曲としています。 若干地味な作品ですが、近藤達郎、清水一登、れいち、といった豪華ゲストも参加しています。 |
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マスタリング作業はそれなりに苦労しました。 70年代ではなく、90年の作品、ごく最近ではないけれどそんなに大昔でもないサウンドに仕上げる必要があります。 そしてなんといっても puff up らしさ、を失わないように仕上げないといけません。 メジャー・レーベルではなくどちらかというとアンダーグラウンドなレーベルですが、暗いわけではなく、前衛かつポップ、というのが特徴なのです。 以上のことをふまえた上で、アコースティックな作風はもっとも得意とするところですから、今こだわっている MS マスタリングにより奥行きを演出、スタジオではおそらくこんな感じのサウンドが鳴っていたのではないか、という音に仕上げました。 |
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