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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

ストリング・ドリヴン・シング

エアー・メイル・レコーディングス 11月の新譜第3弾は British Legend Collection Vol.51、「宴の世界へようこそ .....」と題して String Driven Thing の3タイトルです。

このバンドのことはまったく知らなかったのですが、60年代英国フォークの叙情性と、米国ウエスト・コースト・サウンドへの憧れを絶妙なバランスで表現している、とオフィシャル・インフォメーションに書いてある通りのサウンドでした。

まずは68年リリースの1st.「String Driven Thing」(扉写真)、なんとオリジナル盤は100枚限定のリリースというレア盤だったようです。 後にプログレッシブな方向へ進んでいくとは想像もできない瑞々しいサウンドが素敵です。デモ・ヴァージョンなどのボーナス・トラックが本編より多い14曲収録されています。

続いて写真左下が72年リリースの2nd.「String Driven Thing」、1st. と同じタイトルでややこしいですが、レーベルをカリスマに移し再デビュー、という意気込みが現れているようです。 このアルバムから後にヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターに参加するグレアム・スミスが加入し、プログレ色を強めた独自のフォーク・サウンドを展開しています。 サウンド同様独自の世界を築いているジャケット・デザインはヒプノシスが担当しています。
そして翌73年リリースの3rd.「The Machine That Cried」、新たにドラマーを加えよりロック色を強めつつも、あくまで英国的叙情性と心の暗黒が強調されたドラマティックなサウンドを構築しています。 ヒプノシスのアート・ワークは美しい色彩の写真、しかしよく見るとダニを顕微鏡で拡大した特殊写真、という耽美で不気味な世界を表現しています。

無限マイナス at クエストホール

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マスタリングはそんなにたいへんな作業ではなかったですが、この年代特有の世界観になるよう、具体的には高音がきつい感じにはならないように気を付けました。 また、ボーナス・トラックの扱いにはいつも悩まされますが、特に曲数が多い時などは、本編より豪華な感じにならないようにしています。
また、僕もそうだったのですが、このCDでこのバンドを初めて聴く人が多いと思われる場合は、順番に聴くとバンドの進化がよくわかるように仕上げていくことを意識してマスタリングします。 具体的には音圧感に変化を付けて仕上げていくのです。

ちょっと癖になりそうななんとも独特なサウンドで、これからの寒い季節になんとなくマッチするのではないでしょうか。 また、英国ロックの奥深さを味わえる名盤だと思います。 ぜひ聴いてください。