★ welcome to this page daisy <kuzumaki.net

このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

柳ジョージ&レイニーウッド

この秋2回に分けて Vivid Sound さんから骨太ロック保存会シリーズとして、柳ジョージ&レイニーウッドの初期のアルバム全5タイトルがリイシューされました。 僕がマスタリングをしています。

VIVID SOUND

洋楽・邦楽問わず、名盤を毎月リリースしています

http://www.vividsound.co.jp/

まずは写真左下が1978年2月にバーボン・レコーズよりリリースされたデビュー盤「Time in Chains」、写真右が同年7月リリースの2nd.「Weeping in the Rain」です。 この2作の特徴は当時のLPレコードのA面が洋詞、B面が日本詞で歌われていて、サウンドもA面の曲はより洋楽っぽいアレンジになっている、ということでしょうか。 B面はちょっと歌謡ロックっぽい感じです。 そして全体的な特徴としてはバンド内に複数のソングライターがいるので音楽性に富んでいるということ、そしてこの頃の日本のバンドには珍しく、メンバー全員による鉄壁のコーラス・ワークが見事だ、ということです。

ゲイリー・グリッター

雪 〜あなたがいてくれたら〜

パーフェクトワールド

少年歳時記

親愛なる神様へ

マスタリングの全知識

11月

Karen's Swingin' Party

秋の休日

タータン・ハリケーン・リヴィジティッド

Grace

マイク・ヴァイオラ

Best Thing I Never Had

10月

セガリニ

続いて写真左下が79年の3rd.「Y.O.K.O.H.A.M.A.」、右下がやはり79年発表の4th.「Rainy Wood Avenue」です。 「Y.O.K.O.H.A.M.A.」は柳ジョージさんが生まれ育った街 横浜をコンセプトにした名盤、そして「Rainy Wood Avenue」は CM ソングとして大ヒットした「微笑の法則 スマイル・オン・ミー 」が含まれていてやはり名盤、バンドとしても勢いもピークを迎えます。

そしてなんといっても一番のお薦めが80年リリース、バーボン・レコーズからの最後の作品となる2枚組ライヴ盤「Road Show」です (扉写真)。 彼らの代表曲と共に洋楽カヴァー曲も多数収録、郵便貯金ホールでのライヴを中心に編集されています。 ライヴ盤だけあって観客の熱気もすごく、当時の人気ぶりが伝わってきます。

以前他の作品の紹介の時にも書いていると思いますが、この80年代前後の作品というのはデジタル・レコーディング初期の頃にあたり、残念ながらあまり良い音で残っていないものが多いです。 これはあくまで僕の私見なのですが、78年以前のアナログ・レコーディングの作品の方が太い音で録られていて、80年前後の作品よりもリマスタリングでグッとくる感じになります。 もちろん当時のレコーディング状況のことはまったくわからないのですが、おそらくオリジナル・マスター、つまり一番大元のマスターの音自体がそんなに太くないのだと思います。
というような状態ではあるのですが、なるべく太く、バンドの勢いを感じられるように仕上げ、特にライヴ盤は他の作品より思い切ったマスタリングにしています。 当時LP盤を聴いていた方には納得してもらえるサウンドになったのではないでしょうか、ぜひ聴いてください。