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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。
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謹賀新年
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2016年になりました。
新年明けまして、おめでとうございます。
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3日から仕事を始めています。
年が明けて、年賀状をいっぱいいただいております。 例年コート紙に印刷した年賀状を作るのですが、いろいろと考えた結果、公私共今年から年賀状を廃止することにしました。
ですので新年の日記の扉画像は年賀状の画像ではなく、申年にちなんで猿の着ぐるみを着た愛犬 シバタ大豆です (^_^)
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昨年最後の日記に書いたので 2015年を軽く振り返ってみます。
昨年を代表する漢字は「安」だそうですが、僕の印象では「安」ではなく「偽」ではないかと思います。 東京オリンピックのエンブレムのパクリ問題、そして様々な業界で発覚した偽装や不正などの不祥事、残念ながらこれらに共通するのはプロフェッショナルの手によるものだったことです。
いつから日本はこんなに情けない国になってしまったのでしょうか。
広く見渡すと日本だけではなく世界中にモラルの欠如が溢れていることに呆然とし、なんだか疲れてしまいます。 40代半ばとなり体力的に疲れるのとは、ちょっと違うような気がします。
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音楽業界は相変わらずお寒い状況です。
ここ数年、ヒットチャートは某女性地域性集団グループと某男性巨大集団、そして某男性ヤンキー・ダンス集団が独占しています。 昨年はついに、その年を代表するヒット曲が思い付かないという年になりました。
近年話題になっているハイレゾ配信も、総合チャートを見るとアニメ・ソングとカラヤンなどアナログ時代のリイシューがメインとなっており、ここ日本では新しい音楽・大人のためのまともな音楽がほとんど生み出されていないと言えます。
何度も書いてますが、音楽は人々にとって重要なことではなくなってしまいました。 近い将来若者にとって魅力的な業界だと感じてもらうために、僕たちは危機的状況をしっかりと認識し、手を打っていかないといけないと思います。
茶番はもう、やめにしないといけません。
開き直るわけではないですが、音楽業界はほかの業界よりもずっと早く「偽」が横行するようになっているので、立ち直るには良い機会なのかもしれません。
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街は悲しく、やりきれないニュースで溢れていますが、それでも希望を捨てずに前向きに頑張っていこうと思います。
などと思っていたら、そんな気分にちょうど良いお仕事が昨年末にありました。
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「今年」を歌おう
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詳細は上記 HP を観てほしいのですが、松下 耕さんや耕友会とは作曲を勉強していた頃からの長いお付き合い、このプロジェクトには二回目の今回から関わるようになりました。
喜んで引き受けたものの、このヴァーチャル・クワイアの編集&ミックス作業はかなり難しいものでした。
録音・録画はそれぞれの団体さんたちで行っているので、状態としては良いものではないものばかりです。 ほとんどが圧縮された mp3. ファイル、レベル・オーバーなのか音割れしているものもいくつかありました。
しかしこの企画の趣旨を考えた時に、これは僕の普段のポリシーとまったく同じですが「修正をしてはいけない」と思いました。
なので意図的ではないノイズのみ少し除去しましたが、基本的には全ての素材を生かしています。
参加してくれたのは 19の団体、本当は全ての団体の音量を同じにしたかったのですが、さすがにそれだと音楽的にはまとまらないので、演奏・録音の良いいくつかのバランスを少し上げ、各合唱団を前後左右に配置していきました。
音割れしている素材には Lo-Fi プラグインなどでさらに歪み成分を足すことによって歪みが少し和らぐ、といった裏技などをいくつもいくつも駆使し、結果的にはほぼ完璧に狙っていたサウンドに仕上がっています。
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繰り返しますが、全ての団体による全ての素材を、修正することなくそのまま使っています。
曲の力・言葉の力、プロフェッショナルの技術、そして何よりも一人一人が力を合わせて一つのものを作り上げていくことの素晴らしさ、僕が常に意識していることが、このプロジェクトには全て詰まっています。
一切の修正をしていない本物の音楽が、ここにはあります。
元旦の 0時00分から YouTube 上で公開が始まり、早くも 1,500 人以上が観てくれているようです。
僕と動画編集担当のMくん、そしてプロデューサーのKさんはそれよりも少しだけ早く完成版を観ることができ、幸せな年末年始でした。
今年も歓びがあるだろう
生きてゆくかぎり
いなむことのできない希望が
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もし僕の想いに少しでも賛同し「何か一緒にやろうよ」などと思ってくれた方がいたら、ぜひ声を掛けてほしいな、と思います。
全ての世界と人々に、同じように愛と癒しが与えられますように。
本年も、どうかよろしくお願い致します♪
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