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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。 |
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安かれわが心よ |
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いずれ紹介すると言いながら発売から既に半年以上経ってしまいましたが、昨年レコーディングしたいくつかのアルバムをこれから順番に紹介していこうと思います。 |
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紫園さんと初めてご一緒したのは7年前、アルバム「Born Again」のレコーディングの時です。 このお仕事はアルソ出版経由だったので、山中湖にあるアルソ出版の社有スタジオ Studio Upfield で録りました。 |
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そして今回の「安かれわが心よ」、レコーディングは昨年7月、三鷹市にある三鷹芸術文化センター 風のホールで2日間行いました。 |
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クラシック系の出張録音の場合、吊りマイクとマイク・スタンド以外ほぼ全ての機材を持ち込みます。 そして昨年のこの時期は出張機材を大きく一新し、MacBook Pro と Universal Audio Apollo 16 をメインとする Pro Tools システムに変わりました。 |
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フルートとピアノ伴奏という最小編成ですが、使ったマイクは計11本です。 次なる機材展開としてマイクを一新すべく、デモ機材を用意してもらったりもして、実際には14本のマイクを立てています。 |
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マイキングや機材の様子など、いくつかの角度から写真を撮りました。 クリックすると拡大します。 |
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フルートのオン・マイクには初登場の JZ Microphones V12 と BH-2、ピアノには MEARI 319-A8 のペアを両端、その内側に RODE K2 と Crowley & Tripp Recordist を一本ずつ。 アンビエンス・マイクは Lauten Audio Clarion のペアをステージ最前部へ、そして吊りマイクの DPA 4006 をあまり離し過ぎない位置にセット。 さらにモノラルのアンビエンス・マイクとして JZ Microphones V67、V47、そして RODE K2 と MEARI 319-A8 を立てました (ミックスで使ったのはこの4本の中から1本)。 |
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マイク・プリは僕の愛機 api 3124+、さらに新しいマイクとの相性を検証すべくアンビエンス・マイクのいくつかを AMEK 9098DMA と Rupert Neve Designs Portico 5024 (デモ機) にもパラ接続して録音しています。 |
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今回のポイントは、新しいものも含めたマイク・プラン、ケーブル・プランが全てうまくいったことです。 吊りマイクから直接繋いだこともあり、やはり DPA 4006 のサウンドが素晴らしいことを再認識しました。 しかしそれ以外のマイクは業界的にはまったく定番ではないものばかり、しかも新しいモデルが多いです。 これはまた別の機会にでも書きますが、明らかに新しいマイクの方が情報量も多く、今時の音で録れるのです。 |
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多少の編集をしつつ、紫園さんとピアニスト 藤井一興さん立ち会いの下でミックスを進め、約1ヶ月後のお盆明けには DDP マスターを納品していました。 |
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昨年末のこの日記に少し書きましたが、僕の恩人である名古屋の叔父が亡くなったのが、この「安かれわが心よ」をミックスしている頃です。 |
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「Be Still, My Soul、安かれわが心よ」 |
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