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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。 |
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モンマルトル、愛の夜。 |
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ヨーロッパ最古のインディペンデント・レーベルとしてピエール・バルーが設立した Saravah レーベル、45年経った今でもフランスを本拠に活動を続けています。 |
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日本での発売元が今年から移行したことを受け、この春から数ヶ月にわたり久々の再発が行われますが、2008〜09年のリイシューに続き何タイトルかは僕がマスタリングを手がけることになっています。 |
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Saravah のコンピ盤というのは既にたくさんあり、名コンピとして知られているものもあるのでそれを再発すれば良いのですが、発売元の担当者などの大きな愛情によってまったく新しいコンピ盤を作ろうという話になり、名コンピ「サラヴァ・フォー・カフェ・アプレミディ」を手がけた橋本徹さんが今回もまた選曲を手がけています。 |
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コンピ盤のマスタリングでは、通常のアルバムのマスタリングとはちょっと違った考え方・やり方があります。 コンピ盤としてのカラーを出す、企画したレーベルのカラーを出す、手法としては1曲1曲丁寧に仕上げる場合と、全曲をほぼ同じ処理で仕上げる、もしくはそのハイブリッドなど、いろいろなやり方があるわけです。 実は今回のリイシュー計画が決まった昨年末に、担当者さんに「新しいマスタリングでリリースする意味はあるのだろうか?」と相談を受け、僕は悩むことなく「もちろんです!」と即答したのです。 僕のマスタリングの手法自体は大きく変わってはないのですが、DAW 機材の進化によってここ2年ほどでぐっと表現力が上がり、今までとはまったく違うサウンドに仕上げることが可能になったからです。 具体的には低域と高域の倍音をコントロールすることによって、懐かしいだけでなく、新譜と交えても充分聴けるだけのモダンさをも同時に加えています。 機材で言うとルビジウム・クロックの導入により飛躍的に奥行き感が増し、Little Labs VOG や Maag Audio EQ4 による倍音のコントロールで豊かなのに主張しすぎない、元々の曲が持っている居心地の良さを維持しながら、よく聴くと実はだいぶ違う、というような音作りをしています。 |
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かつてブリジット・フォンテーヌが「ラジオのように」で世界をあっと言わせたように、とまではいかないですが僕は僕で自由な発想の下、2012年に発売するサラヴァのCDとしての最善を尽くしてマスタリングをしました。 |
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