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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

Maag Audio EQ4

SPL、brainworx、Vertigo Sound、elysia といったプラグイン・メーカーは今年から統合ブランド PluginAlliance として生まれ変わりました。
PluginAlliance となってから最初の新しいプラグイン Maag Audio EQ4 がリリースされたので、さっそく購入しました。

Maag Audio EQ4 は同じ名前の実機が基になっていますが、さらに言えばこのメーカーは NTI EQ3 や Nightpro PreQ3 といった名機の開発に深く関わったクリフ・マーグさんが新たに起こしたブランドなのです。
Stduio CMpunch の機材リストにもあるように、なんと僕はこの NTI の機材を持っているのです。 Pre EQ という2ch 仕様のプリアンプで、EQ3 と同様に Air Band という機能が売りになっています。 Air Band とは、2.5k、5k、10k、20k、40k の5バンドから選択するシェルフ・ブースト・タイプの EQ 、独特のかかり具合により空気感を絶妙にコントロールできるのです。

EQ4 は5バンドの EQ に Air Band を加えた構成となっていますが、なんとこの5バンド、周波数が固定となっています。 プラグインなのに 0.1db 単位のエディットもできません。 しかしながら、この男らしい作りが実に使いやすく、迷わずスピーディに音作りできるのです。

3月

Altiverb 7

The Greatest Love of All

2月

山中湖にて

名盤再び

謹賀新年

プレイバック 2011 - 3

プレイバック 2011 - 2

プレイバック 2011 - 1

3☆ Colors

12月

Voice Of God

あしたのうた

11月

TLA-100A

そもそも僕はミックスにおいてはあまり EQ を使わないので、EQ4 はもっぱらマスタリングで使っています。 EQ 部はほぼノータッチ、Air Band の 10k か 20k をブーストするといった感じです。 この辺りの周波数は超高域の倍音のはずですが、なぜか低域や中域までもがなめらかに気持ち良く変化していきます。
同じようなかかり方をする EQ として Abbey Road RS135 と Little Labs VOG もマスタリングで使っています。 RS135 は8kHz 固定、VOG は 40〜60Hz 辺りの低域で、やはり倍音を付加します。 これらを全てさりげなく使うことによって、ミックスをよりゴージャスに仕上げることができるわけです。

特に効果的だな、と思ったのはマスタリングの中でもリマスタリングの時です。 70年代 80年代 90年代と、それぞれ独特なカラーがあるのですが、それらをそのまま「当時はこういうサウンドだったはず」と仕上げただけでは最近の新譜と混ぜて聴く時にどうしても恥ずかしさを感じてしまいます。 そこに RS135 や VOG、そしてこの EQ4 の Air Band でさりげなく倍音を加えていくことによって、新譜と混ぜても聴ける、なんともモダンな「あの時の音」ができるのです。

もちろんミックス時に通常の EQ の代わりに使うこともできるし、Air Band を併用していろいろな使い方ができるので、かなり使い勝手は良いと思いますよ。 今ならオープニング特価で販売中です。