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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

リボン・マイク

ここ数年、国内外のメーカーから魅力的なマイクが数多く発表されています。 僕はちょっと前まではマイクにこだわる方ではなく、RODE のステレオ・マイク NT-4、真空管マイク K-2、そして audio-technica AT4040、MEARI 391 A-8 を所有する程度でしたが、今年はレコーディングの仕事が増えたこともあっていくつかマイクを買い足しています。
そして今回新しく Crowley & Tripp の Recordist Ensemble Stereo Kit というマイクが加わりました。

さっそくキヨシ小林さんのセッションで使ってみたのが扉写真ですが、キヨシさんの服の色とマイクの色が同じためちょっとわかりづらいかもしれません (写真をクリックすると拡大されます)。
このマイクの大きな特徴は2つ、まずリボン・マイクであること、それから名前にもあるようにステレオ収録用のマイクなのです。 リボン・マイクは、デリケートな構造のため扱いに注意が必要なのと、ゲインが低いためあまり注目されることがなかったのですが、近年これらのデメリットを克服し高耐圧のものが開発されるようになり、特に Crowley & Tripp のマイクはその魅力的なルックスも含めて最近話題になっていました。 かなり高価なので購入をためらっている間になんと Shure に買収されてしまい、豊富にあったラインナップも現在は2つのみとなっています。 この Recordist Ensemble Stereo Kit、夏にやった A.F.W. のレコーディングの時に Studio 882 のMさん所有のものを借りたところすごく良かったので、なんとか手に入れたのです。 写真ではわかりづらいかもしれませんが、Blumlein ステレオ方式のマイク・バーがセットになっていて、1つを正面に向け、もう1つは90度の角度にセッティングするのです。 これは MS 方式というステレオ録音のテクニックの1つで、これによって素直な音像で録れ、また拡がりをコントロールすることができるのです。

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キヨシさんのウクレレ教本のレコーディングで使ってみたところ、やはり今まで使っていたコンデンサー・マイクに比べると音色は地味で、感度も低いのでウクレレにかなり近づけないと拾ってくれません。 ん〜、ウクレレには使いづらいかな、と思ったのですが、キヨシさんによるとモニターしていて指使いの音を必要以上に拾わないので演奏しやすい、とのことでした。 ちょっとこもった感じで録れるのでミックスの時にちょっと EQ してあげると良い感じになりそうです。
MS で使うのを前提に作られていますが、要は同じ特製のマイクが2本ということなので、下の写真のように横に並べて通常のLRステレオで録ることもできます。 こっちの方が扱いやすいかもしれません。

夏にドラム録りで試した時はアンビエンス・マイクとしてLRステレオで使ったのですが、オン・マイクとの混ざりが実に素晴らしく、惚れ惚れしてしまいました。 そしていろいろ調べた結果、今買わないと数年後にはおそらく手に入らないだろうということがわかり、慌ててアメリカ中の代理店 (といっても10社ほどですが) にコンタクトを取った結果、おそらく最後の流通であろう3セットを手に入れたのでした (^_^;)

ステレオ3セット、もしくはモノラル6チャンネル (あるいは組み合わせ)、ソースもドラムやギター、それにアコースティック系のものなど、幅広く使えそうです。