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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

雨上がりの夜空に …

既に報道でみなさんご存じだとは思いますが、日本を代表するロック･アーチスト 忌野清志郎さんが58歳の若さで天に召されてしまいました。

意外に思われるかもしれませんが、僕は RC サクセション、そしてもちろん清志郎さんのことが大好きです。 中学生の時に、何人かの友達かいろいろなアーチストのことを教えてくれました。 ABBA 、クイーンなどの洋楽に交じって、ちょっとツッパリ風だったＳ君はなぜかチューリップと RC サクセションを教えてくれたのです。 初めて聴く RC サクセションは文字通り強烈な印象でした。 その頃の RC はまさに絶頂期で「あぁ、日本語のロックでもこんなにかっこいいバンドがあるんだ」と衝撃を受けたのを今でもよく覚えています。 ほとんど英語を使わず日本語の詞を完璧にメロディーに乗せている点、そしてキーボードやサックスなどをきちんとバンドに取り入れている点など、僕の好みにも合ったのだと思いますが、特にライヴ盤をよく聴いていました。

「ドカドカうるさい R&R バンド」「トランジスタ･ラジオ」「ベイビー ! 逃げるんだ」など、本当に素晴らしい曲だと思います。

僕はマスタリングにおいては洋楽の仕事の方が多いのですが、レコーディングではもちろんほぼすべて日本のアーチストさんとの仕事になります。 なので、若い頃聴いていたアーチストさんといつか仕事ができたらな、という夢は当然持っていて、最近になってようやくそういった仕事もできるようになってきました。 しかし、残念ながら清志郎さんと仕事をする、という夢はもう叶わぬ夢となってしまいました。

青山で行われた清志郎さんの葬儀の前日、朝からの強い風と雨が夕方になって急に去り、たまたま買い物に行った近所のスーパーの駐車場からはきれいな虹が見えました。 場所によっては２つの虹が見えたそうです。
清志郎さんが「お前もっと頑張れよ！」と励ましてくれたのでしょうか、虹はあまりにも美しく、雨上がりの夜空が現れ、そして次の日、快晴の下で大勢のファンが集まったのでした。


お会いすること、一緒に仕事する夢は叶わなかったけれど、清志郎さんのロック･スピリットは多くのファンの中に、そして僕の中にも永遠に残っています。
清志郎さん、ありがとう！