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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

素晴らしいミュージシャン達

今回は石井一孝さんの4th. アルバムのレコーディングに参加しているミュージシャンを紹介します。

まずは扉写真はカズさんと共に共同プロデューサーとして名を連ねるギタリスト、是方博邦さん。 是方さんといえばベテラン・ギタリストとしてあまりにも有名、僕が若いころ、「タモリの音楽は世界だ」という面白い音楽番組があったのですが、その番組のレギュラー・バンドのメンバーとして活躍されていたのをよく観ていました。 また、多くのバンドを輩出した名物番組「イカす!バンド天国」の審査員もされていたのを観ていた記憶もあります。
僕が勝手に持っていたワイルドなイメージはまったくなく、写真のように穏やかで、とても優しい方でした。 しかしそのプレー・スタイルはあくまでもブルースが根付いたロック、したがって今回のアルバムは今までのカズさんのアルバムに比べてロック色が強くなるでしょう。

リズム・トラック録り

Better Late than Never

8月

骨休み

マーク・ムーギー・クリングマン

フルート・トリオ

20/20

SHINING コンサート

サックス・カルテット

ペドラーズ

ホールでの歌録り

わたらせ

そして今作のメンバーは、カズさんと是方さんの人脈を元に集められました。
写真左上、ドラマーの佐野康夫さんです。 佐野さんといえば僕にはちょっと前のオリジナル・ラヴや古内東子さんの作品などが印象に残っていますが、最近でも aiko、AIR、絢香などあちこちで引っ張りだこの人気ドラマーです。 CANOPUS のセットを使っていました。 佐野さんはすべての曲で誰よりも先に録音を終えるわけですが、その順応度は素晴らしく早く、また適性で、曲に応じたドラム・プレイはまさに完璧でした。
写真右上はドラム椅子辺りから見た様子、手前に見えるのがシンバルをねらうオーヴァー・ヘッド・マイク RODE NT-4、そして奥の方に見えるのがアンビエンス・マイク audio-technica AT4050 です。かなり上へ上げ、単一指向性にして壁に向けています。

続いて写真左上、ベースの石川俊介さん、かつてはゼノン石川の名前であの聖飢魔の2代目ベーシストとして活躍されてました。 現在はセッション・ベーシストとして活動中、特に是方さんとよく一緒に演奏しています。 石川さんのプレイの特徴といえば、なんといっても堅実さ、言えば高音でのフレーズなどもやってくれるのですが、何も言わないとひたすら低音で支え続けます。 レコーディングではアンプは使わず、ベースからレクストのライン・ケーブルで石川さん持ち込みの DI へつなぎ、そのアウトをまたレクストの XLR ケーブルで api へとつないでいます。 写真にあるように、スタジオではなくコントロール・ルームでソファに座って弾いていました。
最後に写真右上、キーボードの光田健一さん、光田さんといえばスターダスト・レビューの2代目キーボーディストとしての活躍が印象的ですが、最近では小田和正さんのバックグラウンド・ヴォーカルなどもやっています。 そして、かつてはプログレ好きだった僕にとっては、日本屈指のインテリ・プログレ・バンド KENSO のツイン・キーボードの一人としての印象が強いです。 若いころは演奏家志望だった僕にとっては本当にうらやましいオールラウンド・プレイヤーですね。 使用楽器は YAMAHA のステージ・ピアノ CP300、マスター・キーボード MOTIF、そしてたくさんの音源をラックに入れてました。 音源のアウト、もしくはミキサーにまとめたアウトをスタジオ所有の TUBE-TECH MP1A の DI 入力に入れました。

というわけで、今回はこの4人の素晴らしいミュージシャンがカズさんを強力にサポート、全12曲中11曲のリズム・トラックをなんと4日間で録り終えました。

その後は是方さんのギターのオーヴァーダブを1日半、パーカッションとサックスを数曲にダビング、そして光田さんはベーシック以外のキーボード・パートと弾き語り曲でのピアノを自宅スタジオで録ることになりました。

次はカズさんのリード・ヴォーカルとこれまた素晴らしいゲストが参加したバックグラウンド・ヴォーカルのレコーディングの様子を書きます。