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日々のことを書きたいと思います。週に2,3回更新したいと思い
ます。
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nova musicha 2007.11.30
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僕がマスタリングをしているストレンジ・デイズ・レコードさん今月の新譜は6月から続いているイタリアの名門プログレッシブ・ロック・レーベル Cramps のコレクション第6弾12タイトルです。 前回からついに禁断の扉を開け現代音楽・実験音楽の世界へと入っていますが、今回は nova musicha シリーズの前半9作をリリースです。 一枚一枚がとても個性的、そして革新的で、説明していると長くなってしまうのですが、中でも注目はやはりジョン・ケージでしょうか。 アレアのデメトリオ・ストラトスを始めイタリアン・ミュージック・シーンを代表するアーチスト達とのコラボレート作で、なんとあの有名な「4分33秒」が収録されています。 ピアノの前に座り、何もせず4分33秒過ごす、音楽はそれぞれの頭の中にある、もしくは演奏会場外のさまざまな雑音や鳥の声、木々の揺れる音、会場のざわめきなどが音楽である、という趣旨のこの曲を、まさかマスタリングすることになるとは思ってもいませんでした(笑)。 このCDでの演奏ではずっと無音ではなく、途中で何かよくわかりませんが雑音が入っています。
アート・ワークはもちろんクランプスの主宰者であるデザイナー、ジャンニ・サッシが手がけていますが、このシリーズは若干奇をてらった、と言いますかなんとも独特なイメージになっています。
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ミムラス 2007.11.28
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高円寺にあるスタジオ posh me ! さんとのお付き合いが縁で、レーベル posh records さんの作品のいくつかをマスタリングしていますが、今日はミムラスのマスタリング、メンバーのナイトウアキコさん、ヤマウチケンイチさんに加え、サポート・ベーシスト 森山コースケさん、そしてレコーディング・エンジニアの荻原君、プロデューサーの中森さんが来てくれました(長い)。
ミムラス、とは花の名前なのですが、素敵な響きですね。 シティポップ・バンド、ということになっているようです。 ポップなバンド・サウンドは僕の得意とするところでもあり、また荻原君の音作りも何度か組んでいるので熟知していますから、マスタリング作業はかなりスムーズに進み、素敵な仕上がりとなりました。
最初に記念に一枚、おつかれまでした。 そして、みなさん帰られた3分後に気付いたのですが、プロデューサー中森さんとは Hicksville の中森泰弘さんだったのですね。 何を隠そうまだ独立前のこと、練馬のスタジオ 338 で働いていた時に、ヒックスヴィルのプリプロを何度か経験したことがあり、大好きなミュージシャンの一人なのです。 ぜひまた何かでご一緒したいですね。
ミニ・アルバム「Tokyo Tower Tours」は来年1月発売予定です、おつかれさまでした。
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公開ライヴ 2007.11.24
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ゴスペル・シンガー 藤波慎也 さんの公開ライヴ・レコーディングが十条キリスト教会でありました。 これはコンサートのレコーディングではなく、ライヴ録音にお客さんを入れる、という趣旨のもので、全9曲を1曲ずつ演奏します。
趣味でゴスペル・クワイアに参加している関係で、最近はゴスペル系のレコーディングやマスタリングも多く、そのこと自体は嬉しいのですが、ゴスペルのライヴ録音は技術的にはとても難しいです。 ドラムのかぶりをいかに少なくするかが成功の鍵を握っているわけですが、なんと今回、藤波さんはかぶり防止用にアクリル板によるドラム・ブースを作ってしまいました。 写真ではやや見づらいですが、縦長のアクリル板をいくつか横につなげ、ステージ後方のドラム・セットを囲います。 上方が空いているのでどのくらい効果があるのかな、と思っていたら、なんとこれが効果抜群、かぶりを防ぎ、結果的に各楽器をかなり分離良く録ることに成功しました。
写真右下はステージ全景とレコーディング機材です。 レコーディングに重点を置いているのでマイクの選択にも多少口を出させていただきました。 編成はドラム、ベース、キーボード3人、ストリングス7人、シンガーズ10人と藤波さんで総勢なんと24名です。藤波さんの強い希望でシンガーズ10人にそれぞれ1トラックを割り当てるので、僕の Mackie SDR 24/96 だけではトラックが足りず、藤波さん所有の Mac G5 を借り、Digital Performer 上にキーボードとストリングスを録りました。 大編成ということでセッティングなどもかなりたいへんでしたが、藤波さんの情熱のおかげでしょうか、大きなトラブルもなく、かなり良い感じに録れたと思います。
この後編集作業を経て、ミックスへと進みます。 みなさん本当におつかれさまでした。
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卒業ソング 2007.11.23
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楽譜出版KMPさんから混声三部合唱/ピアノ伴奏曲集「 THE BEST コーラス・アルバム」が発売されました。 シリーズものですが、今回は卒業ソングを特集、定番曲「旅立ちの日に」から比較的最近の J-POP のヒット曲までを集めています。 混声用と女声用で若干内容が違うので2種類あり、パート練習やピアノがどうしても用意できない、という場合のための伴奏用カラピアノCD付で、このCDのマスタリングを僕がやっています。
最近は出版社さんのお仕事も多く、「あ、この曲はちょっと前にもやったなあ」というようなこともあるのですが、名曲というのはアレンジやスタイルを変えても、やはり魅力的ですね。
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特殊ジャケット 2007.11.21
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エアー・メイル・レコーディングスさん今月のリリース第2弾は、好評の British Legend Collection Vol.45、4タイトルです。 内訳は David Bedford「Nurses Song With Elephants」、Roger Ruskin Spear (元ボンゾ・ドッグ・バンド)「Electric Shocks」、Badger「One Live Badger」、そして英国ジャズ・ロック界の奇才 Mike Westbrook「Mama Chicago」です。 この中ではやはり Badger がお薦めでしょうか。 イエスの初代キーボーディストだったトニー・ケイがグループ脱退後に結成したバンドのライヴ盤、写真のように神秘的なカバー・アートはイエスでもおなじみロジャー・ディーンが手がけています。 そしてなんと、穴熊が飛び出すポップ・アップ式ジャケットを再現しています。
他3タイトルも、サウンドはもちろんアート・ワークに至るまで個性的で素敵ですよ。
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通算100号 2007.11.18
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レーベルの方ではマスタリングでお世話になっていますが、雑誌ストレンジ・デイズがこの度通算100号を迎え、その記念イベントが川崎 CLUB CITTA でありました。
ストレンジ・デイズは月刊誌ですから、通算100号というと8年とちょっと、ということになります。 今の時代に、こんなにも長く一つのものを続けるというのは、本当にたいへんなことだと思います。 編集長岩本さん、そしてスタッフのみなさん、本当におめでとうございます。
さてイベントですが、ストレンジ・デイズ・レコードに縁のあるアーチストが国内外から参加、キャラクターもいろいろで楽しめました。 ヴァネッサ&ジ・オーズのライヴでは、終盤になんと Deaf School のクライヴ・ランガーとスティーブ・アレンが特別ゲストで登場、一気にここから盛り上がり、トリはこれもビックリ、なんと初来日の Pilot です。 ギターのイアン・ベアーンスンが不参加だったのは残念ですが、デヴィッド・ペイトンとスチュワート・トッシュの演奏が観られただけで大満足、お客さんによるハンド・クラップにも感動でした。 終演後ずうずうしくも楽屋に入れてもらい、サインと写真をゲット、家宝にします。
全ライヴ終了後には大抽選会を実施、かなりプレゼントが多かったのでもしかして何か当たるかも、などと思っていたら、なんと自分がマスタリングした Deaf School のCDが当たりました(笑)。 でもクライヴとスティーブのサイン入りですからかなり嬉しいです。
20日に発売される第100号には、僕がマスタリングをした Cramps レーベルのスペシャル・サンプラーCDが付録で付きます。 みなさんぜひ買ってください。
そして、再度編集長岩本さん、スタッフのみなさん、おめでとうございます。 これからも素敵な雑誌、CDを作り続けてください。
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バックグラウンド・ヴォーカル 2007.11.14
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6日の日記の続きです。
バックグラウンド・ヴォーカルの録り方はいろいろあって、曲によってあえて変えたりするわけですが、録った後の処理、ミックスもまたいろいろなやり方があります。 例えばダブルの場合、同じ旋律を二度歌い、それを主旋律の場合はセンターに置きますが、バックグラウンド・ヴォーカルの場合は左右に拡げます。 それだけではまだ拡がりが足りないな、と感じた場合、さらに同じものを録る、というやり方もありますが、僕の場合は左右に拡げたダブル・トラックを別のトラックに録音し、その左右を逆にして、さらに位置を少しずらします。 それを元のダブルにちょっと混ぜるとあら不思議、なかなか素晴らしい拡がりが得られます。 何声かでハモったトラックにもこの手法は有効です。 マイクはまぁ何でも良いのですが、リード・ヴォーカルのみ真空管マイクを使ったりすれば、録り音での差ができるので、ミックスの時に前後感を演出するのが簡単だったりします。
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Discover America 2007.11.10
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僕がマスタリングをしているエアー・メイル・レコーディングスさん今月のリリース第1弾は、今年から始まった Discover America シリーズ、3回目の今回は サーフィン・ミュージックからカントリー・ロックまで、 アメリカ音楽の懐の広さを知る名盤6タイトルです。
内訳は Annie Ross、Five Americans、 The International Submarine Band (後にバーズに加わるグラム・パーソンズが在籍)、Richard Harris、Jan & Dean、そしてこれは珍しい、無名時代のウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンが、後にスティーリー・ダンのメンバーとなるデニー・ディアスと共に制作したオリジナル・サウンドトラック盤「You Gotta Walk It Like Talk It」です。
写真は Jan & Dean「Save for a Rainy Day」、曲間に雨音をちりばめ、雨をテーマにした曲だけでまとめたコンセプト・アルバムです。 ジャケもサイケでかっこいいですね。
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歌録り etc. 2007.11.6
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9月末にリズム隊とオケを録って以来の登場、The Apollo Boyz のレコーディング、Studio CM Punch にて歌録りを行いました。 歌録りといっても、このバンドの場合、朗読があったり、コーラスがあったりといろいろです。 コーラスも、一人でハモったり、写真のように大勢で歌ったり、僕もアイディアを出させてもらいました。 リード・ヴォーカルは最近では真空管マイク RODE K2 で録ることが多く、そのサウンドも気に入っていますが、バックグラウンド・ヴォーカルはいろいろな録り方があります。 リードと同じ人がハモる、違う人がハモる、大勢でユニゾる、それぞれに一本のみの場合(シングル)と同じ事を二本重ねる場合(ダブル)があります。 マイクもリードの時と同じマイクを使ったり、違うマイクをわざとセレクトしたり、写真のように大勢で歌う時はステレオ・マイクを使ったり、といろいろなやり方があり、曲によって使い分けたりするわけです。
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晩秋 2007.11.1
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11月になりました。 と言いつつ、これを書いているのは12月だったりするわけですが、相変わらずスローペースの更新が続き、すみません。 年末恒例の今年を振り返るコーナーを準備しないといけないので、11月の出来事を思い出しつつ、早く終えないと。
さて、11月の近況報告です。 まずはレコーディングですが、The Apollo Boyz 、9月に行ったライヴのDVD制作は大詰めに入り、もうちょっとで完成です。 そして新しいアルバムのレコーディングも並行して進んでいます。メンバーの池田聡さんのソロCDは、10月末になんとかマスタリングを終えました。 金剛山歌劇団 関連のCD制作は現在4枚の計画がありますが、今月はまずバス歌手 蒋 基生 (チャン・ギセン)さんのアルバムが完成する予定です。
マスタリングではいつものようにエアー・メイル・レコーディングス、ストレンジ・デイズ・レコード のものを中心に単発のものがいくつか入る予定です。
そして毎月なぜか我が家の愛犬、柴田大豆さんの近況も載せていますが、最近では子犬の時に比べると本当におとなしくなりました。 Tシャツを着せ、メガネをかけさせても、なぜか無抵抗です(笑)。 人の言葉も、ほとんど理解しているのではないかという気がします。
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