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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

Pastoral Tone

ヤマハミュージックアンドビジュアルズの中に Pastoral Tone というレーベルがあります。 「オーガニックなアコースティック・サウンド」とでも言いましょうか、決して古くさくはなく、かといって最先端でもないけれど現在進行形のアーチストのサウンドを伝えてくれる、素敵なレーベルです。
ちょっと前の日記で紹介した Holly Conlan「You and Me」もこのレーベルからのリリースだったのですが、今度はレーベル名をそのままタイトルにした、素晴らしいコンピレーション・アルバムがリリースされました。
ホリーのアルバムに続いて、僕がマスタリングをしています。

Pastoral Tone レーベル・オフィシャル・サイト

http://pastoraltone.main.jp/index.html

レーベル・プロデューサーのTさんのことはホリーのアルバムの紹介の時に書きましたが、そのTさんとこのコンピ盤の選曲を担当した HMV のYさんの対談が商品の紹介ページにあるので、僕が内容を紹介するよりも思い入れたっぷりのこの対談を読んでもらった方がわかりやすいと思います。

ローソン HMV 限定発売コンピレーション「Pastoral Tone」

12月

Ladies & Pianoman

クラシック系の録音3つ

11月

You and Me

ミックス・テクニック99・セミナー開催!

10月

新しいモニター・スピーカー KEF R300

16枚目

9月

ELECTRICITIZ 「Orange Metallique」

ロンドン五輪を観て

8月

カンタベリー経由、英国ジャズ・ロックの最高峰

DAD AX24

7月

http://www.hmv.co.jp/news/article/1212200026/

このコンピ盤のマスタリングをしたのは11月中旬、実は Pastoral Tone レーベルのことや、各アーチストのことはほとんど知らずに音源だけを渡されたわけですが、一聴してホリー同様これらが「今時のアコースティック・サウンド」であることを感じました。
ということは僕の得意ジャンル、さらにコンピ盤ということで、多少オリジナルのサウンドを作り変えてこのアルバムならではのカラーを付ける必要があります。 その辺りのさじ加減、いろいろなバランスが難しくもまた、やりがいのあるマスタリングでした。

ちょうどこのマスタリングをするちょっと前に、Wagnus から電源ケーブルが6本届き、Studio CMpunch の機材の電源ケーブルは全て Wagnus のハイエンド・ケーブルになったのです。
下の写真がその様子ですが、メッシュ装飾部分の色が何種類かあることからもわかるように、このハイエンド・ケーブルは全部で5種類あります。 それらを各機材に適材適所で配置した結果、各楽器の存在感や定位感が向上、さらに全体的に上方向に音像が拡がっていきました。

そういった新しく配置した電源ケーブルによる効果がこのコンピ盤にまさにジャスト・フィット、太いけどしなやか、懐かしくも新しい、というような「今まで聴いたことのないサウンド」に仕上がっていると思います。

個人的には Kellylee Evans が歌う大好きな Jimmy Webb のカヴァー「Do What You Gotta Do」とアルバムのエンディング曲 Becca Stevens「Each Coming Night」が最高に気に入り、ほぼ毎日聴いています(^_^;)

もちろんそれ以外の曲も素晴らしく、選曲・曲順も最高です。 音楽業界はなかなか厳しい状況にありますが、そんな中でも情熱を持ち続けて仕事をしている人がまだまだいっぱいいるのだな、ということを実感すると共に、その輪の中に自分も入れて嬉しかったです。

「Pastoral Tone」ぜひ聴いてください!