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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。 |
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新しいプラグイン |
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さて久々にプラグイン紹介、最近購入したプラグインの中からお気に入りのものをいくつか紹介したいと思います。 |
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その中でも最近のプラグインはとてもよくできていて、機能も各社工夫をしていますし、かかり具合も昔のみたいになんだかよくわからないということはなく、かなりわかりやすくなっているような気がします。 |
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さてまずは McDSP の Retro Pack、McDSP は Filter Bank や Compressor Bank が有名ですが、僕は同社の製品では Analog Channel を愛用しています。 この Retro Pack は 4030 Retro Comp (扉写真)と 4020 Retro EQ (写真左下)、4040 Retro Limiter (写真右下) の3つで構成されるバンドルで、名前のようにそれぞれヴィンテージ機材っぽいサウンドが特徴です。 最近流行のある機種のモデリングではなく、あくまでヴィンテージなイメージ、というところがミソです。 同社のプラグインは緑のカラーが特徴ですが、この Retro Pack は深緑になっているのもよりヴィンテージっぽくて素敵です。 かかり具合もとてもわかりやすく、レトロ、つまりは暖かい雰囲気を簡単に作り出すことができます。 面白いのはコンプの中に Dry/Wet を調節するツマミがあって、コンプのかかってない原音とコンプ音とを混ぜることができます。 トラックを2つ用意してそれぞれのヴォリューム調整で同じことができますが、1つのトラックでバランスが調整できるのは何かと便利です。 コンプ自体は思いっきり深くかけながら、原音をある程度混ぜていけばアタック感もありながらコンプ感もあるという、美味しいとこどりのサウンドができます。 |
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続いては、これはミックス本にも書いていますが、最近のマスト・アイテム、Brainworx bx_control (写真左下) と SPL Transient Designer (写真右下) です。 bx_control は MS 方式によってステレオ・イメージをコントロールするものです。 これはちょっと難しく、まずプラグインの先頭に挟み MS モードに切り替えます。 次にコンプや EQ をマルチ・モノでインサートし、MS それぞれを違う設定にすることによりセンターのヴォーカルを強調したり、奥行き感を出したりするのです。 つまりはマスタリングに最適なのですが、ミックス時においてもステレオ素材全般に使えます。 bx_control の面白い機能は Mono-Maker で、ここで設定した周波数より下の音は強制的にセンターに集まってしまうのです。 これにより思いっきり拡がったドラムのアンビエンスの低音だけセンターに集め、それによって音像をぼかさない、みたいなことができるのです。 そして、その隣にある Stereo-Width ツマミによって今度は音像を拡げることができ、これがまた気持ち良い感じに拡がっていきます。 MS モードで使わないこともできるので、シングル・プラグインとして他のものと同様に使い、Mono-Maker と Stereo-Width だけでステレオ・イメージを変えていくことができ、これはかなりはまります。 |
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僕は EQ があまり好きではないのでほとんど使わない、とミックス本にも書いていますが、もちろんまったく使わないわけではなく、ミックスでもマスタリングでもそれなりに使います。 EQ で音作りするのが好きではない、ミックスで EQ すればどうにでもなるからレコーディングはとりあえず録れれば良い、みたいな考えが好きではない、ということなのです。 ですから僕の EQ の使い方はあくまで補正的、ピンポイントで使うことが多いです。 そんな僕にピッタリなのが Abbey Road Plug-ins の RS-135 (写真左下)、これは Brilliance Pack という EQ バンドルの中の1つなのですが、なんと 8 kHz しか動かせない、しかもマイナスがなくてプラス2ずつしか動かせない、という男らしいプラグインです。 しかしこれがかなり便利、8 kHz というのは実音ではなく倍音になり、具体的には空気感であるとかアタック感を付け加えることができ、これは例えばミックスの中でヴォーカルを少し目立たせる、みたいなことが簡単にできます。 +2ずつしか調整できませんが、これは2db ということではなさそうなので、+6とかにしてもそんなにキツい感じにはなりません。 面白いのはこれ1つで +4にするのと、これを2回かけ、それぞれ +2にするのとでは結果が違う、ということです。 |
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今回紹介したものは機能だけでなく見た目においても大好きなものです。 他にも面白いプラグインがたくさんあるので、それらはまた近いうちに紹介したいと思います。 |
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