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このページでは音楽制作エンジニア、葛巻善郎日々の出来事をつづります。

〜私は命をうたいたい〜

女性合唱団 Brilliant Harmony の第20回定期演奏会の録音で、川口総合文化センター LILIA 音楽ホールに行ってきました。

Brilliant Harmony

結成20周年、世界各地のコンクールやフェスティバルにも参加

http://brilliantharmony.com/

この Brilliant Harmony (以下ブリリ)は、僕が通っていた尚美学園短期大学で生まれ、今年が結成20周年なのです。 ちょうど僕が通っていた頃先輩や同級生の何人かが所属していて、かつて一緒にバンドを組んでいたSさんも一時期メンバーの一人でした。 彼女の友達だった高橋さんは団長として活躍、その他何人かのメンバーと知り合いなだけでなく、常任指揮者の松下耕さんとはかつて一緒に音楽制作の仕事をしていた、というわけで縁深い合唱団なのです。

ブリリの定期演奏会は毎年この時期に LILIA 音楽ホールで行われます。 何年か前の定演も録ったことがあるので、会館との打ち合わせなどもスムーズでした。 音楽ホールはキャパ600席の中ホールでパイプオルガンもあります。
吊りマイクはノイマンの MS ステレオマイク SM-69 があるのでそれをそのまま使いました(写真左下)。 中ホールということで舞台脇はそれほど広くなく、パッチ盤のある下手脇に機材を設置、パッチ盤からはレクストのマイク・ケーブルで api 3124+ に繋ぎ、いつものように出張用の Mackie SDR 24/96 に 24bit、96kHz で録りました。
写真右下はリハーサルの様子です。

7月

ダンスは止まらない

Super Rare Trax

THE CLUB JAZZ DIVA

puff up 第3弾

6月

ルネッサンス

2冊目の本が出ます♪

プリーザーズ

puff up 第2弾

雨上がりの夜空に …

教本2点

5月

英国気質の本質

めがねロッカーの逆襲 !!

この20年の間にブリリは世界各地のコンクールやフェスティバルに招聘されるまでになり、そして松下さんは NHK FM のラジオ番組「ビバ!合唱」のパーソナリティを務めるなど日本、そして世界の合唱界を代表する指揮者・作曲家となっています。 ブリリの活動初期の頃は女声合唱とバンドでコラボレーションするなどの新しい試みをしたり、耕さんと当時僕が住んでいた所沢のアパートで一緒に制作をしていたことなどを思い出すと感慨深いです。

今回のコンサートは3部構成でした。 1st. Stage はブリリと縁のある海外の作曲家の作品、2nd. Stage と 3rd. Stage は松下さんの作品、編成はア・カペラとピアノ伴奏が半々くらい、何曲かは日本初演でした。

リハーサルでは録音レベルを調整しながら、客席の何カ所かで生の演奏をしっかり聴きました。 本番中はもちろん生の音は聴けないのでリハ中に本来の生の音を聴くことはとても大事なのです。 pp の時はこういう風に聴こえ、ff の時はものすごい厚みになるのだな、とか、曲終わりの会場の響きを確かめたりすることができました。 そして録音レベルの設定をしっかりすれば、クラシック系のコンサートの録音は本番中はほとんどやることがありません。 なのでヘッドフォン越しにブリリの演奏を堪能していました。 ブリリの定演は1日2回公演なので計4時間以上も歌い続けるわけですが、最後までパワーは衰えることなく、まさに熱演でした。

そしてこの日に合わせ、ブリリのCD「Kantatu nahi dut bizitza 〜私は命をうたいたい〜」が発売になりました(扉写真)。 これは第16回から第19回の定演の中からセレクトされたライヴ盤です。 このCDのマスタリングを僕がやっています。 会場はすべてここ LILIA 音楽ホールなのですが、録音は僕を含め何人かが担当しているので音質や録音レベルは均一ではなく、マスタリング作業はなかなか難しかったです。 クラシック系のマスタリングでは pp (そして ff) をどのように聴かせるかがひじょうに難しいのですが、最近の常套手段である MA マスタリングに加え、少しだけ編集や音量調整をして、とても聴きやすくなったと思います。 もちろん修正などはしていません。

ジャケットのアートワークや赤い盤面もとても素敵です。