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日々のことを書きたいと思います。週に2,3回更新したいと思い
ます。

me-al art 2006.1.31

1月も今日で終わり、少しずつですが暖かくなってきましたね。近所の小金井公園では、明日から梅まつりです。
me-al art というバンドのシングルのマスタリングをしました。ギタリスト 海老沢さんとレーベル Fenice のシシハナさんが来てくれました。
最近は機材の発達もあり、自分たちでレコーディングからミックスまで行うケースが多いと思います。自分の納得いくまでできるというメリットもありますが、やはり専門知識のあるエンジニアさんがミックスしたものに比べると平面的だったり、音域が偏っていたり、というようなことが起きたりもします。マスタリングしてみると、その曲の良いところ、そして良くないところがハッキリと見えてきます。今回3曲のマスタリングをしたのですが、うち2曲は好い感じに仕上がり、1曲は女性ヴォーカルの音域に他の楽器も集まっていたため、他2曲に比べるとちょっと残念、という感じに仕上がりました。録る時のマイクの距離、ミックスの時のコンプの使い方による奥行きの出し方、などいろいろ試してほしいと思います。
「夢に咲く花」というタイトルで、3/8 発売予定です。

ノー・ディレクション・ホーム 2006.1.28

最近よくレコーディングの仕事でお世話になる東洋メディアリンクスのミック中村さん、そしてミックさんのお友達など総勢7人で、ボブ・ディランの映画「ノー・ディレクション・ホーム」を吉祥寺バウス・シアターに観に行ってきました。バウス・シアターといえば、過去に The Band の「ラスト・ワルツ」を大爆音で観たことがありますが、今日行ったのはやや狭い作りのバウス3です。
正直なところボブ・ディランの音楽はあまり聴いたことがないので、歴史なども詳しくないのですが、それでも彼のカリスマ性には思わず引き込まれ、3時間半と長尺の映画なのですが、飽きることなく楽しめました。彼の師や、恋人、そして音楽仲間などのコメント、そして貴重なライヴ映像はどれも興味深いものでした。中でもアル・クーパーの「Like a Rolling Stone」のオルガン・レコーディング時のコメントが面白かったです。
観終わってからいろいろと感じることもあり、また最初から観たらさらに理解できるのしょう。そして、ちょうど紙ジャケで復刻もされたことだし、この機会にボブ・ディランの作品をそろえようと思ってます。

アマデウス 2006.1.27

今日はモーツァルトの250回目の誕生日だそうです。もう250年か、という思いよりも、まだ生まれてから250年しか経っていないのか、と思ってしまうのは僕だけでしょうか。彼以前にもバッハやヴィヴァルディ、それにたくさんの宗教音楽などがあるわけですが、音楽の歴史というのは、意外と浅いのですね。モーツァルトが今生きていたら、Pro Tools など使って、「やっぱりハイ・サンプリングの音は素晴らしいね、やっと良い音で録れるようになった」などと言っているのでしょうか(笑)。
最近、寝る時などに「潜在能力の開発者モーツァルト」というCDを聴いているのですが、先月、これを聴いたうちの愛犬大豆が昔の雰囲気に戻ってしまった、ということを書きました。が、どうやらこれは単なる気のせいだったようです。あの後はこのCDを聴いてもそういう風にはなりません。しかし、寝る時にモーツァルトを聴くと、明らかに良く眠れるのです。この他胎教に良い、とか植物や作物にも効く、などといろんな研究があるようですが、これは本当に不思議です。
ちなみに僕が好きなのは短調の作品で、ピアノ協奏曲第20番と24番。それから「レクイエム」、最高に美しい曲だと思います。

Deaf School 2006.1.27

ストレンジ・デイズ・レコードさんの今月の新譜は、ブリティッシュ・ロック・マスターピース Part 8 、なんとも不思議なラインナップの中で、僕がマスタリングしているのは4枚です。まずは Deaf School の3枚、これはかなり素敵です。リヴァプールから彗星の如く現れたモダーン・ポップの先駆者、10ccやロキシー・ミュージックにも通じる屈折したポップ・センスがたまらなく魅力的です。サンプル盤をいただいてから、1st. アルバムの1曲目「What a Way to End It All」ばかり、毎日のように聴いています。バンジョーのイントロから始まるディキシーランド・ジャズ風のアレンジが最高です。写真は2nd. 「Don't Stop the World」、今月発売の雑誌ストレンジ・デイズにも、中心人物クライヴ・ランガーのインタビューなど載っています。

UK フォーク 2006.1.26

エアー・メイル・レコーディングスさんの今月の新譜第4弾は、好評のブリティッシュ・レジェンド・コレクション Vol.21、「UK フォーク/シンガー・ソングライターの源流を求めて」と題して、Honeybus、Rod Demick & Herbie Armstrong、Paul Korda、Magna Carta の4枚です。かなり渋いラインナップですが、お薦めは写真の Honeybus、メランコリックなメロディを全面に押し出したソフト・ロックです。70年の作品なので、サウンドのクオリティーはあまり良くないですが、なぜかそれまでもが魅力的、ノスタルジックな雰囲気を感じます。ジャケットも素敵ですね。

アナログ盤 2006.1.25

1週間で8枚のアルバムをマスタリングする、という、ちょっとたいへんな仕事がやっと終わり、無事 OK もいただけました。その間他の仕事も少しはやっていたので、なかなかたいへんでしたが、終わってみると爽快な疲れです。来月末発売なので、またあらためて紹介します。
その中の1枚では、1箇所どうしてもノイズが除れないところがあり、困ったあげくに、アナログ盤から起こしてもらい、一瞬だけ差し替えました。どこを差し替えたかは、まずわからないと思います。その時にあらためてアナログ盤の音を聴きましたが、やはり良い音してますね。ノイズが多いので、マスタリングはしにくいですが、本来はこっちの音の方が正しいんじゃないか、とすら思ってしまいました。ありきたりの表現ですが、暖かいのです。ではデジタルの音は冷たいのか、暖かい音はできないのか、というとそうではないと思うのです。アナログの良さをデジタルで残す、これはきっとできるはずなのです。最近はそんなことを考えながらマスタリングをしています。

Juicy Lucy 2006.1.22

エアー・メイル・レコーディングスさんの今月の新譜第3弾は、好評のブリティッシュ・レジェンド・コレクション Vol.20、今回は「甘く危険な英国ロック禁断の果実」と題して、Juicy Lucy のアルバム3枚がリリースされます。ブルースを基調としたハード・ロック・バンドですが、フランク・ザッパやオールマン・ブラザーズ・バンドなどカバーのセンスも面白いです。写真は70年に名門ヴァーティゴから発売された2nd. アルバム「Lie Back and Enjoy It」変形6面紙ジャケット仕様になってます。1st. アルバムはグロテスク、3rd. アルバムはコミカル、とジャケットの作風がアルバムごとに大幅に違います。

創造力 2006.1.20

たまたま観ていたテレビで、ザ・フォーク・クルセダーズのことをとりあげていたのですが、バンドの歴史と、時代背景など、とても興味深いものがありました。何曲かは僕も知っていますが、今聴いてもとても斬新で、創造力にあふれています。
有名な「帰って来たヨッパライ」では、リード・ヴォーカルがとんでもなく高い音で聴こえますが、メンバーのお姉さんの持っていたテープレコーダーに低いピッチで録り、後で回転数を上げ、あのような音になったそうです。そういえば、専門学校にいたころ、友達K田君の曲をレコーディングした時に同じようなことをしました。プラグインですぐに結果がわかるわけではないところが、面白かったです。
これに限らず、60年代・70年代のミュージシャン達は、本当にクリエイティブなパワーにあふれていたと思います。曲のスタイル、アレンジ、楽器編成、詩、レコード・ジャケット、どこかしらで、自分たちらしさを出そうとしていたように思います。最近70年代前後の洋楽のマスタリングをすることが多いのですが、どの作品も本当に魅力的です。
Pro Tools がようやく完成の域に達し、やっと本当の意味で良い音を残すことができるようになった今、それにふさわしい創造力あふれる作品を、僕たちは作っているのだろうか、そんなことをふと考えてしまいます。
実は今、70年代の偉大なアーチスト二組の関連作をマスタリングしています。来月か再来月には発売されますのでその時にあらためてまた紹介しますが、これがまた本当に素晴らしいのです。

大豆その後 2006.1.18

5ヶ月におよぶしつけ教室から愛犬・大豆が帰ってきてもう1ヶ月が経ち、大豆と共に過ごす生活にも再び慣れてきました。お互いに気のゆるみはあるもので、ついつい甘やかせてしまうこともありますが、新しいルールを守らせるようにしています。一番の課題である、おとなしく散歩させる、というのはなかなかまだできないのですが、うちの中では本当におとなしくしています。以前はあちこち動き回ったり、いろんな物に噛みついたりしていたのですが、そういうのはまったくなくなり、自分の居場所を作っておとなしくしています。というより、ほとんど寝ています。
写真は大豆用の座布団。だいたいこの上でおとなしく横になっていて、なぜか僕たちと一緒にテレビを観ていたりもします(笑)。

Nakiez ULTRA 2006.1.15

全国のライヴハウスやファン投票によって選ばれたバンドによるライヴ Nakiez 、これまで何度かライヴDVDのレコーディングをしていますが、今回はその総集編ともいうべき Nakiez ULTRA というタイトルのライヴが川崎クラブ・チッタであり、今回も収録に行ってきました。ここは、ライヴ録り用のスタジオが作ってあるので、セッティングはだいぶ楽です。いつものように何台かのプリ・アンプとレコーダー Mackie SDR 24/96 を持って行きました。今回のライヴは、一枚のDVDになるわけではなく、それぞれのアーチストが自由に使う、ということになりました。
写真左のラック群が僕の持ち込み機材、奥に見えるのは大小のモニター(GENELEC ですね)、そして、贅沢にもモニター用としてしか使わない SSL の大きなコンソールです。

スムース・ジャズ 2006.1.14

いつもマスタリングでお世話になっている(最近リリースがないですが)、クール・サウンドのレーベル・オーナー 中田利樹さんから、昨年松居和さんを紹介していただきました。松居和さんといえば、奥さまの松居慶子さん共々、スムース・ジャズ・AOR のアーチストとして、アメリカ・日本だけでなく、ワールド・ワイドに活躍されている方です。昨年11月のことなのですが、まずはうちのスタジオに来ていただき、いろいろと話をしました。その中でわかったのは、ピアノの音にはものすごくこだわっていることです。ほんの少し EQ しただけで「あ、これはダメ」と的確に音の変化をつかんでいました。反面、なぜか音圧やダイナミクスに関しては、若干甘いような気がしましたが、あぁこんなに耳の良い人もいるんだなぁ、と思ったものです。
というわけで、まずは奥さまの松居慶子さんのベスト盤のリマスタリングをすることになりました。何枚かのアルバムからのセレクトなのですが、もうすでにマスタリングされていてほとんど完成されている曲を再度マスタリングするわけなので、けっこうたいへんでした。しかしながら、いつものことではありますが僕のマスタリングによって、アルバムとしての統一感が生まれ、なかなか良いものに仕上がったと思います。昨年の 12/21 に、コンサートDVDとのカップリングで発売されています。
そして、和さんのサイトにも書いてありますが、今年以降、アフリカンジャズを中心としたコンピ盤を積極的にリリースしていくようで、今3枚のアルバムのマスタリングをしています。
それにしても、人のつながり、というのは本当にありがたいものですね。期待に応えられるよう、頑張ります。

Pro Tools 7 2006.1.11

Pro Tools 久々のメジャー・アップグレードです。昨年12月には届いていたのですが、なかなか仕事が落ち着かず、ようやくインストールを完了しました。アイコン等グラフィックがかっこいいですね。
操作性は大きく変わらないのですが、さらにいろいろ便利になっています。なぜかプラグインのいくつかのライセンス情報を読んでくれなかったのですが、そのトラブルも解決、きちんと作動しています。
新年になってから、いくつか新しいお仕事の話をいただいています。まだここには書けないものばかりなのですが、どのお仕事もかなり面白そう、ありがたいことですね。もちろん最善を尽くします。

Roy Wood 2006.1.8

エアー・メイル・レコーディングスさんの今月の新譜第2弾は、Gull Records Vol.2 と同日発売になりましたが、好評のブリティッシュ・レジェンド・コレクション Vol.19、今回は「英国ポップの密かな愉しみ」と題した4枚がリリースされますが、かなり強力です! まず、
The Move、ELO と渡り歩いたポップス職人 Roy Wood のセカンド・ソロ 「Mustard」(写真)、ほとんど全ての楽器を一人で操り作り上げた傑作です。そして、そのロイ・ウッドがソロと並行して活動していたバンド Wizzard のサード「Introducing Eddy And The Falcons」、フィル・スペクターも真っ青なウォール・オブ・サウンドを展開しています。さらに、元祖ウィスパーリング・ボイスと言われているシンガー・ソングライター Lynsay de Paul のファースト「Surprise」、そしてスティーヴ・ローランド、アルバート・ハモンドといったヒットメイカー達のグループ、 The Family Dogg「A Way of Life」です。
全部素晴らしいのですが、僕は特に The Family Dogg が気に入っていてます。スティービー・ワンダーの名曲「A Place In The Sun」も入っているのですが、まさに UK ソフト・ロックというべきサウンドは最高、ヘビー・ローテーションで聴いてます。

Gull Records 2 2006.1.7

僕がマスタリングをしている、エアー・メイル・レコーディングスさんの今月の新譜第1弾は、11月にリリースした「Gull Records Collection」第2弾、今回で完結です。ジャズ・ロック系のサウンドが多いのですが、今回は Steve Ashley、 Arthur Brown、 Neil Ardley、 Gary Boyle の作品、全7枚です。写真は Arthur Brown のファースト・ソロ「Dance with Arthur Brown」ちょうど先月ストレンジ・デイズ・レコードさんからもアーサー・ブラウン関連のタイトルが出ていますが、今回のソロ2枚もなかなか独創的、クレイジーさがどんどん薄れていっているのが面白いです。

ライヴ録り 2006.1.6

新宿 SPACE ZERO で、しゃるろっとのライヴ録りに行ってきました。1年ちょっと前にも横浜赤レンガ倉庫でのライヴ録りをやっていますが、今回も DVD になります。
スタジオでのレコーディングと違って、ライヴ・レコーディングは現場に人も多いし、当然やり直しもできないので、なかなか緊張感ある仕事です。今回は舞台下手袖になんとかスペースを作りました。レコーダーは Pro Tools ではなく、Mackie のハード・ディスク・レコーダー SDR 24/96、ただ録るだけなら、安定していて使いやすいです。PA で使っているマイクの他に、客席の声を拾うためのエアー・マイクを使用、マイク・プリは API を中心に、ATI、AMEK、NTI のものを使用しました。ライヴ収録や出張用に 28ch 分くらいはハイ・グレードなマイク・プリを使えるようになりました。
一人ではセッティングなどたいへんなため、いつものように NAF 中浜さんに助けてもらい、4人のチームで収録に臨み、無事録り終えました。この後はミックス・編集・マスタリングをしていきます。

謹賀新年! 2006.1.4

新年明けましておめでとうございます。本年も昨年同様、どうかよろしくお願い致します。

というわけで、本日から仕事を開始しました。さっそく、エアー・メイルさんのマスタリングなどをしています。多少、機材のチューニング変更と、Pro Tools のヴァージョン・アップも、近々予定しています。

2005年の日記

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